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開業を見据えて経験を積むための!精神科医の転職事例

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(転職前・転職後): 単科の精神科病院→ 転職後の病院:精神科の外来がある総合病院
(転職時年齢):30代前半
(転職概要): 精神科の医師が30代に入ると真剣に考え始めるのが独立開業。精神科は特別な医療機器がなくても、机とペンがあれば始められると言われているほどの診療科であるため、比較的若手の先生方が独立の道を模索し始めます。私もまさに開業を見据えた末の転職でした。なぜなら、総合病院の精神科は、受診を検討している患者さんにとっては単科の精神科よりも敷居が低く、一般的に単科の精神科には来ないような、幅広い種類の患者さんと外来診療で接することができるからです。開業となるとクリニックが主になるのですが、より精神科のクリニックの雰囲気に近いところで働きながら、感覚を掴みたかったということです。外来患者をさばきながら、午後は身体疾患で入院していて、精神状態が悪化したり、睡眠障害が出現したりするなどの入院患者を診察していました。そのような、単科の精神科では見ることがなかった種類の患者さんと接することで経験を積みたかったのです。単科の精神科と比べ、身体疾患の勉強まで必要になるため、仕事は忙しいけれど、年収は高くなりました。経験を積むことができた上に、開業資金まで貯めることができました。
(転職したメリット)
メリット①
大きなメリットの1つは、ソフト面でクリニックを開業し、回転させていくためのイメージを掴むことができたことだと思います。その総合病院は、それまで精神科を標榜しておらず、自分が転職をしたことで改めて精神科を標榜することになりました。そのため、まずはどのような流れで外来を始めるのかを、精神科医が中心となって決めなくてはなりませんでした。具体的には、初診を1日に何件とるのか、再審患者の隙間に何人くらい入れているのかなどのスケジュール管理から始めました。そうする中で、何人位の再診患者を回しながら初診患者を増やしていけば良いのかの感覚を掴むことができました。また、単科の精神科では統合失調症をはじめ精神病研の患者さんを見る機会が多かったのですが、よりクリニックに近い神経症圏の患者さんを中心に見ることができたのもメリットだと思います。
メリット②
2つ目のメリットは、ハード面でのクリニック開業のイメージを掴むことができたことです。普段は医療事務に任せっきりになってしまう、診察をすることでどんな種類のお金を取ることができて、保険点数が何点くらいで、患者さんの負担がどれくらいになるのかを把握することができていました。その具体的なイメージを掴むことで、利益を出しながらの1日の流れを掴むことができたと思っています。立ち上げだったので、病院紹介のホームページを作ったり、入院施設を持つ病院との連携を図ったりと、開業の際に必要なハード面を想像しやすくなったのではないかと思います。
(転職したデメリット)
デメリット①
同じ病院内で働くドクターとの連携が必須となっていたのですが、精神科に対するイメージが乏しく、本来であれば精神科ではなく、神経内科で対応するような認知症の症状やパーキンソンの症状などに対しても、依頼が来ていることがありました。そうした、自分の専門科以外の仕事を振り分けて行かなければならないのは、デメリットだと思いました。ある意味クレーム対応係のような役割を与えられており、精神的に疲弊することもあったのではないでしょうか。
デメリット②
他の病気について学び直さなければならないのもデメリットの1つです。単科であれば滅多に見ることのない病気の患者さんの睡眠障害などにも対応が求められ、薬の相性などを見るために病気について勉強し直さなければならず、大変でした。

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