医師転職情報

勤務医から開業医になった医師の体験談

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(転職前・転職後): 総合病院の内科系→クリニック開業医
(開業時年齢):40代前半
(転職・開業概要): 慶応大学の医学部を卒業後、医局は慶応大学医学部内科学教室に所属していました。総合病院の腎臓内科医として、内科系中心の医療に携わりました。病院内は透析室があり、透析患者の管理責任者です。世間は生活習慣病の患者さんが増加傾向にあるため、透析患者さんも増加し、他の透析施設へ患者さんを紹介していました。病院内の医師は、慶応大学の医局に所属している医師が多く、他科の医師と連携がスムーズに行えました。同じ医局の医師たちと楽しく仕事をして皆、「定年退職までこの病院で働く」と言っていました。
当時の院長先生が定年退職を迎えることとなり、副院長が院長先生に就任しました。新しく就任した院長先生は、筑波大学の医局に所属しており、診療科は婦人科でした。院長先生は筑波大学の医師を受け入れ、女性病院にしたいという意向から婦人科を待遇するようになりました。婦人科医は病院の当直を廃止し、婦人科の医療機器ばかりを導入するようになりました。院長先生の意向に、婦人科以外の医師たちは不満が募りました。しだいに医師たちは病院を退職し、開業または他の医療機関へ行きました。院長先生から透析室は今後閉鎖すると言われ、総合病院を退職し、透析室を兼ねたクリニックを開業しました。
(転職したメリット)
メリット①
開業したクリニックは入院施設がなく、診療と透析のみなので、当直勤務はありません。病院勤務の場合、月に数回の当直勤務があります。当直では自分の担当科だけでなく、様々な診療科の患者さんの診察をしなければいけません。来院した患者さんを断らない方針のため、当直はプレッシャーがありました。当直だけでなく、患者さんが急変した場合などは、24時間対応が必要です。クリニックの勤務は、夜間の拘束時間が病院に比べない少ないです。以前よりも家族と過ごす時間が増え、会話をするようになったように思います。
メリット②
自分のやりたいことが、実施しやすいです。病院のように組織の中にいると、必ずしも自分の希望が通るとは限りません。開業をしたクリニックでは、内科系の診療だけでなく、ED(勃起障害)・AGA(薄毛対策)の処方や禁煙外来、糖尿病療養士による個別指導、料理教室、炭酸温浴などもしています。医療機器や物品類の導入も自分の意向を取り入れやすいです。
メリット③
クリニックで働いている看護師は糖尿病や透析関係の資格を保有している看護師が数名います。糖尿病や腎臓疾患は、より知識を活かした患者さんへのケアを提供することができます。炭酸温浴は看護師の希望により始めました。糖尿病の患者さんの足のケアへの指導をしたいという意向が組み込まれています。
(転職したデメリット)
デメリット①
院長という立場から診療だけでなく、経営や人材の確保など様々なことをやらないといけません。病院勤務の場合は、診療に専念できたが、クリニックではそうはいきません。他のクリニックとは異なることして特徴をだすことや、入院施設などの医療機関との連携なども必要です。専門医としての学会の資料作成もあります。色んなことを柔軟にやる必要があります。
デメリット②
開業したばかりの頃に、オーバーワークで体調を崩し入院しました。開業当時、医師は一人だけでした。代わりの医師がいないのがクリニックの大変なところです。当時は、スケットの医師が代わりに診察していました。現在は、二人の医師で診療をしています。
デメリット③
開業してから数年後に、東日本大震災を経験しました。初めての災害であり、クリニッツクは電子カルテのため、停電時に大変な思いをしました。震災後は、電子カルテだけでなく停電時にも対応できる体制の確保をしました。

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