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整形外科医の適性(向き・不向き)

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整形外科医の適性(向き・不向き)は他の診療科の医師とは少々異なる面も見られます。技術や知識だけでは勤まりにくい面が多い仕事でもあるだけに性格面も含めた幅広い適性が必要とされるのです。

まず基本として体力が求められます。とくに怪我やスポーツで不意の怪我をした患者さんの場合、激しい痛みに苦しんでいる状況で治療を応急処置を行わなければならないケースも出てきます。相手がこちらの言うとおりにじっとしたり、体を動かしてくれるとは限りませんから、ある程度腕力を使って対応する必要があります。若い頃はもちろん、年齢を重ねてベテランの整形外科医になっても外来を担当する場合にはこうした体力面が求められる部分があるのでキャリアを通して健康な体が求められることになります。 仕事そのものにはやりがいを感じられるものの、毎日体力が必要で忙しい環境の中で心身ともに疲弊して続けられなくなってしまうというパターンもあるので注意が必要です。

忙しさに関してはどの程度のキャリアがあるかによって異なります。またその職場が緊急に対応しているかどうかで忙しさに大きな差が出てきます。1日の勤務時間は同じでも、夜勤や休日出勤などがある職場と日勤のみでは忙しさの感覚は異なるものです。夜勤の場合、患者を治療するという仕事そのものは少ないわけですが、不規則な生活になってしまうなど心身への負担が大きくなります。夜勤が頻繁にある職場よりも1日患者への対応で忙しいけど日勤のみの職場のほうが忙しいと感じない人も多いはずです。さらに手術を担当するかどうかなども関係します。事前に準備を行う必要がありますし、それは病院の開院前や休憩時間中に行われますから、外来を受け付けている間だけ働いていればよいというわけにはいかなくなります。

また緊急の外来を担当することが多い一方、慢性化した患者さんが多いのも整形外科医の特徴です。一度関節を痛めるとなかなか完治するのが難しく、長く治療やリハビリを続けるケースも多いからです。また完治できる怪我でも交通事故などのように大きな怪我だと長い時間がかかります。そうした患者さんと長く深く付き合いながら治療に携わっていく環境では精神面のケアも非常に重要になってきます。通院しながらの患者さんでは日常生活の中でどういった痛みや支障があるのか、つねに状況を把握しながら対策を検討していく必要がありますし、そのためにはカルテを通してだけではない、患者ひとりひとりへの理解が必要です。こうした細かなケアができるかどうか、看護師に頼りきりではなく、自分も気を配ることができるか。この点は他の診療科に比べて整形外科医に求められる非常に重要な適性でしょう。 近年では高齢化の影響でリハビリテーションに携わる機会も増えており、より患者さんの体と心両方に寄り添ったケアが求められます。こうした点がなかなか苦手なら整形外科医にはあまり向かないでしょう。

緊急の事態に対応できるかも重要な適性です。どの医師も緊急対応が少なからず求められるわけですが、整形外科医は事故で激痛に襲われている患者さんを診るケースが多いこと、その場で応急処置を施したうえでその後どのように本格的な治療を行っていけばいいのか判断したうえで適切な対応をとる必要があるなど、臨機応変な対応が求められます。知識やスキルを身につけるのは得意でもこうした臨機応変な部分は苦手という方は向かないでしょう。この点は事前に自己評価をするのが難しい部分でもありますが、自分が緊急時に思い切った行動・判断ができるかどうかなどを自己分析してみるとよいかもしれません。

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